ITの発達を背景にしたEMSの実現

インターネットは、パソコンやスマートフォンを接続すれば、すぐにその中にあるウェブサイトを見る事ができます。この、「接続してすぐに使える」という事を実現する為にはいろいろなハードルがありますが、特に重要な事を挙げると、データを扱う為の共通した手法と、その通信の為の速度、安定性といったものがあります。
データを扱う為の共通した手法というのは、言い換えれば通信規格のことです。インターネットには、インターネットプロトコル(Internet Protocol)という規格があり、ネット上のあらゆるデータはこの通信規格によってやり取りされている為、同じ規格を利用できる機械であればすぐに利用できるわけです。もし、このプロトコルに当たるものが無い場合、繋いだ機械同士の組み合わせごとに、翻訳機のような別の機械やソフトウェアをいちいち挟まねばならず、非常に手間が掛かってしまいます。
この事は、そのまま通信の速度や安定性にも関わってきます。非常に沢山の機械から同時に情報を送られてしまうと、そこで情報の渋滞が起きてしまいます。そうならないようにする為にも、情報を送る順番や時期、情報自体の量を上手くやり繰りしてあげる必要があります。
IT技術の発達というと、割と機械自体の性能に目がいきがちですが、実はこうしたネットワークを効率的に動かす為の決まりごとを作って普及させる事が重要になります。言わば、EMSはITの見た目と中身両方の技術が揃ってやっと実現できたものという事なのです。