スマートハウスのお値段

どの程度のスマートハウスにしたいかで最終的な金額は変わってきますが、大きく場合分けすると、新築で建てるものと、既にある家を改築するものとに分類する事ができます。
結論から言うと、スマートハウスを建てるなら、新築で建てた方が対費用効果は高い場合が殆どです。それというのも、スマートハウスは中に搭載しているHEMSに限らず、家丸ごとが一つのスマートハウスシステムとして設計されているものが多く、家の中の設備、施設はもとより、家に使われている建材や、家そのものの構造まで含めて一つの商品となっているからです。スマートハウス自体は確かにそれなり新しい商材ですが、中には2000万円ほどで購入できる住宅も登場しています。マンション、戸建てを問わず、新規住宅の平均価格が3000万円台という事を考えると、これは十分に安い価格だと言えます。
一方で、既存の住宅をスマートハウスにする場合は、よほど大きな改築をしない限りは、幾つかのシステムを導入して終わり、という事になります。先ほどの新築スマートハウスで挙げた、ソーラー発電、蓄電池、それに電力表示パネルなどを、それぞれの機械として考えた場合、実は数万から20万円ぐらいの機械を色々組み合わせたものに過ぎません。メーカーごとの多少の価格差はありますが、HEMSに組み込まれている機械を導入しても、200~300万円程で済んでしまう事だってあります。
こうした金額だけを見れば、既存の住宅にスマートハウスの機械的なシステムを導入した方が安い様に見えますが、例えば壁や窓、屋根の遮暖性が低ければ、どんなに高性能のEMSを導入しようが冷暖房の際に無駄に空調を動かす必要が出てくるので、長い目で見た場合、さほどスマートハウス化した恩恵が受けられない可能性が高まります。