エネルギーを賢く使うから「スマート」

スマートハウスの他にも、「スマート」という語を含んだ言葉は幾つかあります。スマートという言葉の正確な使い方はそれぞれの状況によって多少違いますが、日本語をあてはめると、「最適化機能をもった」という事が出来ると思います。
例えば機械に関して言えば、今までは求められる機能に対して許容量が高い、という事が性能が良いとイコールでした。エンジンやモーターであれば、より力が強いものを性能が良いという事ができますし、携帯電話などでは、覚えられる電話番号の数が多いだとか、通話機能以外の機能がたくさん付いているという事が高性能と言われていたのです。スマートという事は、これに別の側面からの「性能のよさ」を与える考え方です。
例えば、確かにエンジンやモーターは出力が大きいほど良いのですが、1kgの物を動かすのも100kgの物を動かすのも同じ力でやってしまうと、使用するエネルギーに無駄が出てしまう事は一目瞭然です。そこで、モーターが自動的に負荷にあわせた出力を出すようにすれば、1の物を100のエネルギーで動かすような無駄は無くなります。
携帯電話にしても、写真を撮ったり編集したりは良くするけれど、音楽は聴かない、という人であれば、音楽プレーヤーに割り当てられている部分を削って、画像編集用のアプリを登録する方がより有効的に使えるはずです。
こうした取捨選択の部分は、通常人間が行うのですが、選択の回数や種類が多かったりするととても煩雑になります。そこで、使用状況に合わせて自動的に選択する事、つまり「最適化機能をもった」機械が注目されるようになったのです。