HEMSの規格

HEMSとは特定の機械や装置単体を指すのではなく、エネルギーの管理に必要な様々な機器類をまとめたシステムの事をそう呼んでいます。HEMSの中で全体のエネルギーの状態を監視して、必要があればコントロールするのは、コンピュータとそこに埋め込まれたプログラムですが、そのコンピュータへ様々な情報を送ったり、逆にコンピュータからの指令を受け取るのは各場所にある機械や家電製品となります。
ここでひとつ問題があります。それは、特に家電製品において顕著なのですが、そもそもそういった機械類は基本的にその機械だけで機能が完結している場合がほとんどです。仮にその家電に小さなコンピュータが組み込んであって、ある程度自動的に動いてくれるものだとしても、これまでは、その機械自体のスイッチをオンにするか、オフにするかだけで事足りていました。つまり、わざわざその機械以外の何かと有線、無線を問わず繋いで使う事は無かったのです。この事は、HEMSにかぎらず、どのエネルギー管理システムでも大きな障害になっていました。
そこで、国内の電気機械、家電製造メーカーなどが一緒になって、HEMS用の通信規格というものが考えられました。名前を、ECHONET Lite(エコーネットライト)といい、この通信規格を搭載した家電製品であれば、直接HEMSと連動して使う事ができます。今のところこの機能を持った家電はまだ数が少ないのですが、将来スマートハウスにHEMSを導入する予定であれば、知っておいて損はありません。