学生時代、父は学生運動に参加して混乱の中の青春を送ってきたと言っていました。フォークソングの思い出ととてもシンクロしているとも話をしていました。父の大学時代の思い出といえば、学業放棄のストライキや理由も知らずに参加させられていた闘争しかなかったとも言っています。
このころの話になるとあまり口を開かない父ですが、誕生日プレゼントに「永遠のフォーク大全集」のCDをプレゼントしました。フォークソングは今でも大好きでカラオケでも時折当時の曲を歌っているようです。また、母が言うには当時の父がギターの弾き語りをしてくれたとも言っているので、大学時代の良かったころも思い出してほしいという気持ちを込めての選択です。
父の年齢になるとかたくなにフォークソングを拒否することなく当時の思い出として受け止めてくれました。ユーキャン通販ショップ限定の商品で、当時の人気の高かったフォークソングシンガーやグループをたくさん取り上げています。もちろん、父が母に歌ったという曲も含まれているので覚えているかどうかを聴いてみました。父は照れて口をつぐんでしまいましたが、十分に覚えているようです。弟のアコースティックギターを借りてきてかなり久しぶりにアルペジオをつま弾いていました。
こんな父を見たこともなかったのでとても新鮮みを覚えました。永遠のフォーク大全集をプレゼントしてからは、父が休日のときにギターを弾く姿を多く見るようになりました。再び趣味を見つけてくれたこともうれしいし、口には出さないけれど、フォークソングのCDのプレゼントがとてもうれしかったようです。