私が小さいころ実家では小さな飲食店を営んでいました。毎日演歌が流れており、父が料理を作り母はにこやかに給仕をしていました。今では両親もお店をやめ静かに暮らしています。時折実家に戻るとあのころのお店の話が話題に上るようになったので私が覚えている範囲での思い出の品物を父の日にプレゼントしてみました。
ユーキャン通販ショップ限定の商品の「昭和の演歌大全集」というCDです。お店でいつも流れていた記憶があるということをプラスして父にプレゼントしたら、父は喜んでいました。当時は有線放送を契約していたので常に新曲か大人気の曲ばかりが流れていたそうです。このCD全集はまさにあの頃大人気だった曲ばかりが網羅されているのでまさに我が家にピッタリの商品だったようです。「この曲を聴いているとあのお客さんの事を思い出す」など様々な思い出話に花が咲きました。カラオケセットなどは置いていなかったけど、多くのお客さんが歌ったり飲んだり楽しんだお店だったことを思い出しました。
父は本当に職人気質の人で料理一筋の人だったけど、今では猫と一緒に遊ぶおじいちゃんです。昭和の演歌を聴いているうちに、そんな父の背中がすっと伸びたように感じました。料理人だったころの気持ちがよみがえったように見えました。父の日のプレゼントのお礼として夜ごはんに父が作った野菜の煮物とお刺身をふるまってくれました。久々の父の料理はとても美味しかったです。これからも父にはあの頃の気持ちを忘れずにいてほしいなと思います。